海洋散骨を考えている方の中には、遺骨の残らない海洋散骨においてどのように供養が行われるのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、手元に遺骨のない場合の供養の方法、さらに手元に遺骨を残した場合の供養方法についてご紹介します。
そもそも供養とは何を指す?
亡くなった大切な人のために祈ることを供養といいます。
ここではその方法や、目的、タイミングについて具体的に説明します。
供養の方法は?
一般的に、故人や先祖の供養については法会(ほうえ)と呼ばれる法要をする会にて行われます。
家族や親戚が一同に集まり行う場合もありますし、一人で故人を想い、手を合わせるというのも立派な供養です。
ほかにもお墓参りに行ったり、お線香をあげたりすることも供養のひとつといえます。
供養の目的は?
供養は、故人のあの世での幸せを祈ることが目的とされており、魂が安らかであることを願うものです。
ほかにも法事などでは家族や親戚が一同に集まることから、家族の絆を強める目的もあります。
一人で供養を行う場合も、故人に想いをはせることで、自分自身の今を見つめ直すきっかけにもなります。
供養のタイミングは?
供養をおこなうタイミングとして、厳密に定められているわけではありませんから、毎日手を合わせたり、週末にお墓参りに行ったりするというのも日常的な供養とされています。
一方で節目となるタイミングとしては、命日や年末年始、初七日や四十九日法要、一周忌や三回忌があげられます。
海洋散骨後の供養(すべてを散骨した場合)
海洋散骨にてすべての遺骨を散骨した場合、供養はどのようにして行うのでしょうか。
ここではいくつかの供養方法の例を紹介します。
海を前に手を合わせる
散骨した海に向かって手を合わせ、花束をたむけるというのも立派な供養の1つです。
海はすべてつながっているため、海全体がお墓と考えることもできます。故人に会いたくなったときも、海に出向きそっと祈ることで供養につながります。
散骨した場所へクルーズで行き供養する
散骨した場所へクルーズ船で行き、法要を行うことも可能です。
正確な位置で法要を行うためには、散骨の際海域証明書に散骨を行った緯度や経度を記しておく必要があります。
これらの法要クルーズは、お彼岸の時期などにも合わせて行われています。
自宅や料理屋などで法事・法要を行う
すべてを散骨してしまい、手元に遺骨がないという場合も、法事や法要を行うことができます。
いつもお世話になっている神社やお寺の方と相談の上、自宅や料理屋などを利用してひらかれます。
法事、法要だけでなく、故人を偲んで食事会などを行うことも多く、海が見えるレストランを会場に選ぶという方法もあるでしょう。
海洋散骨後の供養(すべての遺骨を散骨しない場合)
散骨を行う人の多くは、ある程度の遺骨を手元に残すという選択を行っています。
そういった場合に考えられる供養の仕方についてご紹介します。
複数年に分けて散骨する
散骨は複数の年数にわけて行うこともできるため、節目ごとに少しずつ散骨を行うのも1つの方法です。
初回の散骨の際に、今後のことを見据えて担当者の方や家族と話し合っておくことが大切です。
手元供養として残した遺骨をもとに供養する
遺骨を目に見える形でそばに残しておきたいという方は、手元供養として遺骨を少しだけとっておくという方法もあります。
スプーン一杯程度を目安に、小さな骨壷に入れて保存する方が多いでしょう。
耳かき1杯程度の遺骨をペンダントに入れることで、肌身はなさず持っておくこともできます。
遺骨ペンダントと調べると、インターネットで気軽に購入できるので、検討してみてもよいでしょう。
半分を散骨し、残りの半分をお墓に納骨する
先祖代々続くお墓をもっている家の場合は、すべてを海に散骨する前にお墓について確認しておく必要があります。
というのも、遺骨を納めることが墓地を使用する条件となっている場合もあるからです。
そういった場合には、半分を海に散骨し残りの半分をお墓に納めるという方法もあります。
それぞれの宗教によっても決まりがあるので、家族や親戚を交えてよく話し合っておくことが大切です。
手元供養品について
上記にも挙げたとおり、散骨の際に少しの遺骨を手元において供養する方が多くいらっしゃいます。
遺骨ペンダントのほかにも、リング状のものやブレスレットタイプ、ブローチになっているものもあります。
ほかにも手元供養を安置するためのステージを利用するのもおすすめです。
お仏壇を置くスペースがないという方も、小さな骨壷やお線香などをおいて供養のスペースをつくることができます。
まとめ
今回は、海洋散骨をした場合に考えられるその後の供養の方法についてご紹介しました。供養というのは人それぞれの方法があり、故人のことを思う気持ちが一番大切です。
小田原にあります「大稲荷神社」では、神主が代表をつとめるパシフィックオーシャンコーポレーションにて、海洋散骨を執り行っております。
散骨前にもしっかりと供養をさせていただき、散骨後もその海域にてご祈祷をさせていただいております。
故人様やご家族のご希望に添えるよう努力しておりますので、興味のある方はぜひ一度お問い合わせください。